全国の書店さんを回って思ったこと@
(2011/11/1全国書店新聞より)


 今年4月以降、全国の書店組合さんから、神田村について説明して欲しいというご依頼があり、全国を回っております。

ある書店さんは、コミックの棚がガタガタでした。いつ入荷になるかと聞いたところ、分からないとのこと。この商品はセット買いされるお客様が多いと聞いています。これでは販売チャンスを逸してるなと感じました。

また、ある書店さんは、客注でなかなか入荷しないものは、近所の大型書店で買うそうです。そして、ある県では、ある出版社の売れ筋D文庫の配本は、県内5書店だけだそうです。

客注や補充で、取次やいろんな出版社に毎日電話をかけ、エネルギーを使い果たしてしまい、それだけで疲れたと言っていました。これらの書店さんは神田村を使い始めたことにより、FAX,メール等でまとめて注文するだけで、翌日には品物が届いております。メイン取次以外から仕入れたら、取引停止になってしまうと心配されていた書店さんもありました。しかしそんなことは有り得ません。

 総量規制、指定配本等により、大型書店には山のように積まれている新刊の入荷が少なく、地元に根付いた老舗書店さんの経営が、厳しくなってきています。トーハン「23年度書店経営の実態」にも中小規模書店ほど経営が厳しいという指摘がありました。

地元の町の本屋さんは、たくさんの雑誌の定期顧客を持っています。地元の町の本屋さんが経営不振で廃業し、後から来た大型書店だけになった場合、すぐに大型書店にその代わりは出来ません。 売上の約半分が雑誌といわれている大手出版社の売上がどんどん減っていくはずです。上位何百書店だけの指定配本でいいのでしょうか? 

欲しい本が手に入らない、追加、補充もいつ入荷するかわからないという問題は、神田村を使う書店さんにおいては、改善されたと思っております。

 神田村を使っている書店さんは皆、メイン取次に気兼ねして、神田村を使っているとは言いません。しかし、神田村を使っている書店さんはみな元気です。

新刊、客注、補充の入荷に不満を持っている書店さんは多いはずです。それなのに現状からの脱却を望んでいないのか、神田村をご紹介しても、なかなか一歩踏み出せない書店さんがいるのは残念です。

地方の書店さんの仕入先は大抵一つですが、複数の仕入チャネルをお持ちになることは今後ますます必要になってくると思います。

東京及び近県の書店さんは、当たり前のように神田村を使っています。

神田村を使うことにより、品揃えが良くなり、“この書店は在庫が充実している”とお客様に認識してもらえば、来店数が増え、お店が活気付いて売上が上がってきます。馴染みのお客様も離れていきません。

神田村は大手取次に取って代わろうなんて思っておりません。今後も大手取次に出来ないことを地道にやって大手取次と一緒になって、書店さんの魅力ある棚作りに協力していきたいと思っております。

困っている書店さんがいましたら、ぜひご連絡ください。 神田村を使っている書店さんが、どのように神田村を使っているか、詳しく、ご説明させていただいております。

                      


弘正堂図書販売株式会社
代表取締役社長
細野寛行

弘正堂
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