全国の書店さんを回って思ったことB
(2012/4/1全国書店新聞より)


かつて1万数千店あった日書連加盟店が、5000店をきっています。

大手出版社を定年で辞められた友人が、最近弊社に顔を見せました。

勤めている時、本を買う時は、会社の近くの大型書店を使っていたそうですが、会社を辞めて家の近くの本屋さんに欲しい本を買いに行ったところ、以前は4軒あった書店が1軒になっていて驚いたそうです。

2/2の朝日新聞の声の欄にも、自分の町の本屋が消えていくと言う内容が載っていました。

昨年私も北陸の市内を歩いてみて、町に本屋さんが見当たらないなと思いました。みんな自分の家の近くにある本屋さんで本を買いたいのです。

これからは電子書籍の時代だと言われ、30年後には紙の本はなくなると、ある有名なIT企業家が言っていますが、そんなことは有り得ません。2010年の電子書籍の規模は650億円、紙の媒体の規模は18000億円で、電子を大きく上回っております。私は電子書籍の規模は、将来、現状の34倍で落ち着くのではないかと見ています。

私は、書店さんが減少することは、小さな読者が育たない環境が増大し、読書離れ、活字離れ、活字文化の衰退に繋がっていくと危惧しています。町の本屋さんが少なくなると、小さな読者が、紙の本に親しむ期間を経過することなく、スマートフォンや電子書籍に流れ、ますます出版業界が衰退の方向に向かってしまうのではないでしょうか。

この出版業界の危機の中、神田村も大手取次もお互いにそれぞれの得意分野を尊重しあい、効率重視ではなく、大局的な見地に立って協力し合い、書店さんが減少しないような対策を講じていかなくてはいけないと思っています。

書店さんは神田村を補完的に使っているだけです。仕入れる額は全体から見るとごく僅かですが、神田村を使うと、客注や補充等が翌日入荷しますので、この店は品揃えがいいと評判になり来店数が増え、売上が上がります。お客様の来店数の増加により、神田村から仕入れたごく僅かな商品以上に大手取次から仕入れた商品が売れているようです。また、販売力があるのに、商品が入荷せず困っていた書店さんが、神田村を使うことにより、ある出版社の特約店になり、大手取次から潤沢に商品が入荷するようになったこともあります。このように書店さんが神田村を使うことは、大手取次にとっても大きなプラスになっています。
 神田村の特色は、何と言っても、得意な版元に特化しているためか、商品力が桁違いに強いこと、
そしてキメの細かい、小回りの利く機動力です。

 昨年末も、12月を過ぎたあたりから、弊社への注文が増えてきました。
大手取次からの客注、補充の入荷が年内間に合わないということだと思います。
弊社は28日にいただいた客注、棚補充等注文分の出荷を当日28日にすべて発送いたしました。
送った商品はすべて翌29日(北海道、九州地区は30日)には、店頭に届いています。
 弊社に神田村の資料を送って欲しいというお電話をいただき、資料をお送りしていますが、
それっきりという書店さんもあります。
大手取次との現状の取引で満足されているのでしょうか?
お会いしてご説明しないとご理解いただけない箇所がいくつもあります。
実際、説明をさせていただいた組合さんでは、多くの書店さんが神田村を使うようになりました。
まず1ヶ月間試しに神田村を使ってみては如何でしょうか。
その後、どうするか判断されてもいいと思います。
一度神田村を使い始めると、即、売上が上がりますので、引き続いてお使いになる書店さんが
ほとんどです。
 欲しい新刊が入荷しない、客注、棚の補充が遅い等、お困りの書店さんはぜひご連絡ください。

                   


弘正堂図書販売株式会社
代表取締役社長
細野寛行

弘正堂
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